敷地の選定から関わったプロジェクトになります。住まい手がリモートワークもできることから、郊外も対象エリアに敷地を検討し、栃木県下野市にたどり着きました。敷地は、区画整理地内の分譲地でありながら敷地面積は330 ㎡とボリュームがあり、インフラも整備され、住宅を建てる敷地としてポテンシャルを秘めていました。また、土地価格は首都圏に比べ非常に安価でした。
ここに「倉庫」という空間や資材を有効的に経済的に建てる用途に、「家」へ求める調理や入浴等の衣食住を盛り込む「倉庫の家」を計画しました。
壁や天井は現した仕上げになり倉庫の内外装はとても素直な建物になります。しかし、「倉庫」の基本と「家」の基本を掛け合わせることにより、一般的に想像されるスケールにはない住宅となり、素直な内外装となった空間は家具や植物によって演出されるため、生活を引きたて彩るキャンバスとなりました。これは生活を豊かにし、非日常を日常にします。
このようなプロジェクトは昨今の社会情勢から増加するリモートワークと、首都圏に比べ広くて安価な土地がある郊外では実現しやすい一つの手法と考えられます。